人生の教科書として

季節は春。

演劇を始めたのは社会人になったのと同時だった。
学校を卒業して社会の一員になると、これで人生のレールが決まったようで何だかつまらなく感じた。

で、それまでやったことのないものを探したところ、演劇に出逢った。
演劇=芸能界というような短絡的イメージがあって、胡散臭いと敬遠して来た世界だった。
化粧をしたり衣裳をつけたり、やっぱり普通ではないだろう。

知らない世界をかじってみたいという好奇心から始めたが、感想を一言でいえば難しさに驚いた。
学業なりスポーツには、努力すればある程度まで行ける方法が確立されている。
ところが演技は上達のコツがわからなかった。

形だけ上手い演技から嘘のない真実の演技を求めるようになる頃には、戯曲に描かれた人生を題材に演劇を通して物事を考えるようになった。
‘この世は舞台、人はみな役者’といったシェイクスピア(「お気に召すまま」)ではないが、演劇が人生の教科書になった。

冷静に分析すれば、演技の本質は行動である。
行動という言葉が東洋人として受け付けにくければ、‘おこない’といってもいい。
そう、日本語にも「日頃のおこない」という語句があるではないか。
‘何を、どう行うのか?’紀元前から人は演劇を通して世界を観て、自らの‘おこない’を省みて来たのだろう。

真理はパラドックスの形をしてやって来るというが演劇を始めたあの頃、簡単には行かなかったからこそ未だに演劇に携わっている。


山桜

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