瞽女唄日記

梅が散り、桜も散り、藤も散り、気がつけば梅の木には実がなり始めていて、次は紫陽花の季節がやってくる。
季節は順調に流れて、「越後瞽女唄冬の旅」の公演も残すところあと一回となりました。

思えば、私が三味線に出会ったのが7年半ほど前。
最初はただただ上手になりたくて一生懸命だったのが、だんだん独創的なことをやりたいと考えるようになって、
原点に帰りたいと思い、瞽女の世界に興味をもち、瞽女唄に出会い、この作品を作ることとなり・・・

この作品を通して、この2年間で私は一体何が出来たのだろう。何を伝えられただろう。
そんなことを考えたとき、結局私はほんの身近にいる人間にさえ、何も伝えられていないのではないかと思い、自分の無力さを感じるばかりです。

せめて私が今言えることは、
想像することを義務づけられた盲目の人たちが唄った唄は、人々を独特の創造世界へ誘い、人間の魂に火を点すような力があったのではないかということです。
まあ、ちょっと壮大な幻想を描きすぎかも知れませんが、
ただ、瞽女さんという人たちのことを考えると、人間が本来持っている力の大きさを思い描かずにはいられないのです。

今はいなくなってしまった瞽女さんたちの存在を通して、何を伝えられるか、何が出来るか、考え、もがき続けることが、私が瞽女さんに対して出来る、ただひとつの事なのかも知れません。


そして、そして、この作品に関わってくれたスタッフ、キャストの皆様。ホントに感謝です。
良き人たちに恵まれて、却って自分が情けない・・・

実は、先日の公演に私の両親と伯母が観に来てくれました。この人たちは越後の瞽女さんを記憶している世代、地方出身の人間なので、是非一度は観てもらはなくてはと思っていたのです。
劇団の他のどの作品を観てもあまり良い感想を述べたことのない父が、今回は素直に「面白かった」といってくれました。

ホントに皆様のおかげです。(涙)

残り一回の公演。
悔いの残らないよう、自分に出来ることをやりたいと思います。
まだ、観たことのない方、是非観に来て下さいね。


                                 ごぜぎ

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