ちょこちょこっとした話 19

『3哲人、ダイエーに集う』


ひと月も前のことだったか、下北沢のダイエーの前に3人の若いお母さんたちが連れだっていた。

井戸端会議の真っ最中。
それぞれのベビーカーに、赤ん坊。
赤ん坊が3人。

生後半年?一年?
まだ言葉は喋れない。

そのうちの2人が、「アバ~、アワワワ~、ウバ~、ア~」と、大激論!?

相手が、なにかを言い終わるのを待たずして、もうひとりが激しく反論している…みたいに見えた。

かと思うと、最後まで話を聞いてから、自分の意見を述べている…ように思えた。

さらに、間髪入れず、相づちを打って同意する…そんなカンジだった。

なにを言っているかは、さっぱり分からない。
だが、間違いなく会話している。


「あっちの世界はどうだった?」
 「まあまあさ。こっちはどうかな?」
 「さあね、ロクでもないかな。」
 「そこがいいのさ、そうだろ?」
 「そうかね?」
 「そうだよ!」
 「冗談冗談、わかってるよ、ま、飲もうぜ。あ、赤ん坊だった。」
 「残念、また今度。」
 「そうだな、また今度。」
…みたいな。
 …いや、もう少し、激論だったな。

時にベビーカーから身を乗りだし、体をよじり、いっぱいの身振り手振り、まるで、居酒屋でおじさん達が哲学談義してるカンジ。
イヤー、かなりの激論であった。

「アバ~、ウバ~、アワワワ~」で、ちゃんと会話できるんだなぁ~、凄いな赤ん坊!

そのすぐ隣で、聞き耳をたて、無言で、じっと2人を見ているもうひとりの赤ん坊。
すでに、深いものを感じさせる、貫禄のある眼差しであった。

3哲人、畏れ入った。

では、また…

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